歯に関するお話

小児歯科とは?

●対象は?

おおむね乳幼児期〜永久歯が萌え揃う学童期まで(12~13歳)。

●治療内容は?

むし歯治療、むし歯の予防処置、永久歯の歯並びチェック、噛み合わせの指導と治療

●院長先生からのアドバイス

乳歯は通常、生後6カ月までに生えはじめ、3歳までに20本の歯が完全に生えそろうのが普通です。
乳歯の役割は、「食べ物を噛む」ほかにも、永久歯を正しい歯並びに導いたり、発音のサポートをしたり、あごの発育を助けたりと、実に重要な働きをしています。すぐに抜けるからとおろそかにせず、乳歯のうちからしっかりと歯磨きをすることが大切です。

年齢 乳歯の虫歯になりやすいところ
0〜2歳 上の前歯の間/歯の付け根
3歳以降 奥歯のみぞ/奥歯と奥歯の間/六歳臼歯

むし歯予防の方法は?

むし歯を予防するには、
1)正しい歯磨き
2)食生活の改善 がポイントです。

歯の構造図食物の中には、ショ糖をはじめ、さまざまな種類の糖分が含まれています。むし歯菌は、食べかすの糖を分解して歯垢(プラーク)をつくります。放っておくと酸をつくり、歯の表面のエナメル質を溶かしてしまいます。通常痛みはありませんが、細菌が象牙質と呼ばれる部分まで入り込むと甘いものや冷たいものを食べたときに痛むことがあります。さらにもっと奥にある歯随におよぶと、激しい痛みが引き起こされるのです。

●院長先生からのアドバイス

だらだら甘いものを食べているとその間、歯は酸に浸かっている状態となり、どんどん酸による脱灰を起こし虫歯となってしまいます。ですから食生活の改善とは、甘いものはなるべく摂らないようにして、例え食べるとしてもだらだら食べないようにすることが大切です。

<むし歯をつくらない糖「キシリトール」>

最近脚光を浴びているキシリトール入りガムも予防効果があります。
但しあくまでも100%含有キシリトール使用のガムにしてください。
もともと、キシリトールは他の糖に比べ歯垢や酸の発生を抑える効果がありますが100%含有のガムは市販されていません。
(もちろん市販のガムでも50%以上含有であれば歯垢の形成抑制の効果はあると言われてますが…。100%ガムは当院でも販売してます。)
また、口腔内が乾燥しやすい方には噛むことにより唾液の分泌を促進し、唾液の作用で細菌が出す酸を薄めて緩衝させる時間を早めるので是非利用してみてください。

「8020運動」とは?

「8020運動」とは、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。達成者の方は、90歳を越えてもなお半数以上の方が健康であるというデータがあります。自分の歯で噛むことで、あごの神経が脳の海馬を刺激、認知症の予防につながるのです。
当院では、毎年秋に、8020を達成した患者様の表彰式を行っています。これからも8020達成者を支援していきます。

愛知県歯科医師会
http://www.aichi8020.net/activity/pdf/8020_01.pdf

ひみこの歯がいーぜ?

よく噛むことで全身を活性化させることができます。
8つの効用をご紹介します。

「ひ」:肥満予防。

よく噛んで食べると脳にある満腹中枢が働いて食べ過ぎを防げます。

「み」:味覚の発達。

よく噛んで味わうことにより食べ物本来の味がわかります。濃い味付けはさけるようにしましょう。

「こ」:言葉の発音がはっきり。

よく噛むことにより口のまわりの筋肉を使うため、表情が豊かになります。口をしっかり開けて話すと、きれいな発音ができます。

「の」:脳の発達。

よく噛む運動は、脳細胞の働きを活発にします。子どもの知育を助け、高齢者は認知症の予防に役立ちます。

「は」:歯の病気を防ぐ。

よく噛むと、唾液がたくさん出て、口の中をきれいにします。この唾液の働きが、むし歯や歯周病を防ぎます。

「が」:ガンの予防。

唾液の酵素には、発ガン物質の発ガン作用を消す働きがあることがわかってきました。

「い」:胃腸の働きを促進。

よく噛むことで、消化酵素がたくさん分泌されます。
十分に咀嚼され、胃腸障害の予防にもつながります。

「ぜ」:全身の体力向上と全力投球。

歯を食いしばることで、力がみなぎります。いざという時のためにも、よく噛む行為を習慣づけましょう。

予防歯科とは?

これからの歯科は、むし歯や歯周病で悪くなった部分を治療するだけではなく、健康な状態を維持する事が重要です。

予防歯科では、口腔内のチェック、むし歯・歯周病の検査、定期清掃、歯磨きや食生活の指導、唾液や咬み合わせの検査などを行います。

<歯面清掃の一例>

●音波クリーニング

超音波スケーラーという機械を使い、超音波の振動を利用して歯垢や歯石を分解します。

●ジェット式クリーニング

ノズルから研磨剤をジェット噴射し、タバコのヤニ、茶しぶ、コーヒーなどで着色した歯をキレイに磨きます。

正しい歯の磨き方は?

間違った磨き方をすると歯や歯茎を傷つけてしまいます。正しい歯磨き法を身につけ、いつまでも自分の歯で過ごせるようにしましょう。

1.まずは磨きづらい部位から磨く。

あえて磨きづらいところから行うことで、磨きムラや磨き残しを少なくすることができます。

2.歯にブラシをきちんと当てる。

細菌は、奥歯や歯並びの悪いところ、歯の間など、歯ブラシでは磨きにくい場所にひそんでいます。ブラシをきちんと当てて、一つずつ丁寧に磨くようにしましょう。
右利きの人は、右の前歯が磨きにくく汚れもたまります。歯ブラシを持ち替えたり、歯ブラシのつま先やかかとを上手に使ってブラッシングしてください。

3.歯ブラシは細かく動かす。

歯の凹凸をしっかりと捉え、軽く左右に細かく動かすのがコツです。特に裏側や歯と歯の間を磨く時は、大きく動かすと、せっかく歯のすき間に入った毛先が出てしまいます。

4.余計な力はかけない。

強く押しつけるように磨くと、歯ぐきを痛めてしまいます。1ヶ月でブラシが潰れてしまう場合は、力がかかりすぎている証拠です。ふつうの硬さのブラシを選び、歯間ブラシやデンタルフロスも上手に使って適度な強さで歯の間のプラーク(歯垢)を取り除きましょう。
例えば歯ブラシを大きく動かし間違った磨き方をしたり、力を入れすぎたり必要以上に刺激を与えると歯茎が傷つき退縮してお水がしみるようになったり、歯が長くみえるようになります。特に犬歯やその奥の小臼歯にその傾向が強く現れます。

おかあさんはやすめ?

育児書に取り上げられている「おかあさんはやすめ」。
実はこれ、ムレツ、レーライス、イスクリーム、サンドイッチ、ンバーグ、きそば、パゲッティ、玉焼きの頭文字をとったもの。比較的、簡単に作れるため「お母さんが休める料理」というわけです。しかし、これらの料理は身体によくない食べ物ともいわれています。
なぜならば、
1)やわらかい料理なので、噛まずに食べられる。
2)動物性脂肪が多く高カロリー。
だからです。

反対に身体によい食べ物は「まごわやさしい」。
麻、かめ、菜、かな、茸、のこと。よく噛んで食べる必要があり、あごの発達を助けます。噛むことで唾液の分泌が高まり消化も促されます。

ぜひ、いろいろな食品をバランスよく摂り、しっか り咀嚼し、食後はきちんと歯磨きをすることで、健康な歯を守りましょう。

今、子どもたちの歯が危ない!

現代の子どもたちの顔に注目すると、スリムなあご、細身の輪郭が特徴的です。これはあごの未発達が原因。やわらかい料理が多く、よく噛まずとも食べることができるため、あごが十分に発達せず口がせまくなり、歯に影響が出てくるのです。

●あごの成長と歯の関係

やわらかい料理ばかり食べている
※「おかあさんはやすめ」をご覧ください。
 ↓
咀嚼回数が減る。
・戦前の咀嚼回数:平均1400回
・戦後の咀嚼回数:平均689回
 ↓
あごが十分に発達せず、口がせまくなる。
 ↓
歯の大きさや数は変わらないため、
せまい口に、歯が重なりあう。
 ↓
しっかり噛むことができず、身体のあらゆる部位に影響が出る。
※「ひみこの歯がいーぜ」をご覧ください。噛む効用がわかります。

あごの成長が盛んな時期は、3~6歳です。この時期にしっかりと噛むことが大切です。
※「むし歯予防の方法は?」の項にも書いてあるキシリトール入りガムを噛むのも効果があります。

<噛む目安>

・ひとくち30回
・いちどの食事で1500回

<現代っ子は「グラス・ジョー」>

ボクシングの世界の言葉で、ガラスのように弱いあごのことを「グラス・ジョー」といいます。あごの成長が不十分な現代の子どもたちも、「グラス・ジョー」と呼ばれる日がくるかもしれません。